解決しようとしてしまう

先日、息子の保育園のときの友達たちとのクリスマスパーティがあった。みんなでカードゲームを色々やったのだけど、そのなかの「キャット&チョコレート」がとても面白かった。「会社が倒産しそう」「バスジャックだ!」などのピンチの状況を示すカードと、「猫」「けん玉」「一億円」などのアイテムカードがあり、手持ちのアイテムを使って出たピンチをどう乗り切るかのプレゼンを行うというゲームだ。

ピンチをどう切り抜けるか?というストーリーを考えるのは難しいけれども面白い。そこで「アヤナさんは問題を必ず解決しようとするね」と言われた。とりあえずやり過ごしたり、逃げちゃえ!って終わらせたりしないと。

最初そう言われて嬉しかったのだけど、これって良し悪しだよな〜と思った。白黒はっきりつけたがるというか、色気がないというか。良し悪しというか、悪しなのでは?って気すらしてきた。

それで思い出したことがあるんですが、先日キンプリの髙橋海人さんと片平なぎささんが朝の情報番組に出ている動画が流れてきて(詳細は不明)、以下のような会話を繰り広げていた(記憶のなかのものなのでディテールの差異はご容赦ください)。

かいぴ「最近朝起きれなくなっちゃって……」
なぎさ「え?あ、寒いもんね〜」
かいぴ「どうしたらいいでしょうか?」
なぎさ「大変だよね。でも、頑張って起きよっか!(ニッコリ)」

この、最後のなぎささんの一言が衝撃であった。

「頑張って起きよっか!」

なんの具体策も示していない。ただ、私はあなたを応援してるよっていうエールを送っていて、その優しさをめちゃくちゃ感じる。え、じゃあ頑張っちゃおうかな!みたいに思ってしまう。髙橋海人さんがどう思ったかは知らないが私はそう思ってしまった。

もし私がかいぴにどうしたらいいでしょうか?と言われたら「いつも何時頃寝てるの?」とか「朝の部屋の空調はどうなってるの?」とか状況を訊いて、それならこういうことをしてはどうだろうかみたいな話をしてしまう気がする。確実に。正直「お、おう」みたいな話になるのではないか?色気みたいな意味で。いや、相手が誰であってもですよ?髙橋さんである必要とかは特にないんですけど。

よく「女性は話を聞いてほしいだけで解決策は求めてない」みたいな話がありますけれども、じゃあ男性は求めてんの?意外と詳しい解決法は求めてないんじゃなくて?「頑張って起きよっか!」でいいんじゃないの?という気になってしまった。

ピンチをどう切り抜けるかを考える、自分の発想力を試すようなこころみというのは正直楽しい部分があり、仕事において自分のこの性質が役立ってるなと思うことは多々ある。あるいは、私生活のピンチのときも、とにかくいつまでも悩んでいたりうだうだしているよりも、具体的な解決策を求めてしまう部分がある(そして即実行する)。私が悩んでいるときは、いつまでもその策が浮かばないときであり、それは「キャット&チョコレート」でどう解決しようかな〜と考えている状況とかなり精神状態が近い。

うん。仕事はいいよ。だが、人付き合いにあたってそれってどうなんだ?「頑張って起きよっか!」のほうがよくない?

なんか、だから私ってモテないのかもな〜の理由がまたひとつ思い当たってしまった年の瀬であった。「キャット&チョコレート」は本当に面白いんでみなさまぜひ。

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