インテリア

インテリアというものにとても疎い。正確には、インテリアに興味がないわけではないんだけど(好きなムードみたいなものもある)、自分の住環境を整えることが得意ではない。おそらく際限なくものが増えてしまうことが一番大きな理由だと思う。整った空間にどんどんものが増えていけば、均衡は崩れてしまう。

だからゆったりとした空間でくつろぐということを自宅でしたことはないような気がする。常にものが多い。先日自宅を「大学生の一人暮らしみたいな空間」とママ友に説明し、自分自身でも妙に納得してしまった。もう子どもがいるのにいつまでもアートブックやらCDやらに囲まれて暮らしている不思議。

というわけで家に余白がめちゃくちゃ少ないのだが先日ふと思い立って寝室のレイアウトを変えてみた。縦だったベッドを横にして窓際に配置した。すると本棚の位置も動かしたくなり、ベッドがもともとあったところになんとぴったりとはまってくれた。それによって(文字で説明するのが難しいのだけど)その部屋には縦長にしか存在していなかった空間が正方形になり、かなり広々とした印象になった。

こんなに広い空間があるなら(といっても6畳間での出来事なんでたかが知れてますよ)、ヨガなんかもできてしまうのでは?と思い、とりあえず椅子を一脚置いて、本を読んだりしてみた。いい。なんか目の前に空間があると読書もはかどる(気がする)。なんなんだこれは。

突如生まれた空間により、なんだかベッドや本棚の見え方も変わっていく。これまでずっと使っていたものなのに新調したような目新しさがある。心なしか睡眠の質も上がった気がする。

みたいなことがありまして、空間作りがものすごくメンタルに作用するのだということ、字面ではわかってたつもりなんですが実感中です。特に私は何かを変えようとするとすぐに新しいものに手を出す習性があり(牡羊座のせいにしています)、それによってものが増えることも多々なのだけど、こんなふうにあるもので工夫をして新しい風を呼び込むことだってできるんだと、体感したわけだ。体感は強い。なんだか新しい武器を手に入れたような気分だ。

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